羅生門

ある日、私の元に一通のメールが届きました。
それはe+(チケット屋)からのメール。
いつもならさっと読んで削除するトコなんですが、なぜかその日はいつもより時間を掛けて読みました。
そしたら、「羅生門」の文字。
そう、圭ちゃんが出演する羅生門のS席(12000円相当)が6000円で手に入るという
「得チケ」の情報だったのです。


そして・・・・行ってきちゃいました、羅生門
もちろん、その「得チケ」で(笑)
圭ちゃんの「初舞台」、見ようかどうしようか正直迷っていたトコだったんですが、
せっかくの機会だったしね。


そんな感じで割と気楽な感じで行ったのが災いしたのか、新幹線に乗り遅れ、開演15分後に
会場入りする始末(核爆)
ということで、最初の15分は見ておりません(すいません)。
席は実質13列目のど真ん中という、お芝居を観るにはちょうどいい席。
これが6000円で当日引き渡しなんだから、本当に得したなあという気分♪
客の入りはというと、平日の昼間にもかかわらず、ざっと見た感じ9割以上は埋まっている感じでした。



○お芝居


さて、お芝居の方はというと・・・・。
最初、「圭ちゃんは河童の役だ」と聞かされていたので、一体どんなお笑いの役(失礼爆)を
やってるのかなあと思っていましたが、いわゆるみなさんが想像する「河童」はまったく出てきません。
見た目はほぼ人間で、お芝居の中の言葉を借りれば「その時々で変化することができるし、
お皿も甲羅も着脱自由」という河童だそうです(笑)
なので、当然圭ちゃんもいわゆる「河童」という感じではなく、ほぼ「人間」の姿で登場します。


話の方は、「羅生門」という名前の通り、「羅生門」をはじめとする芥川龍之介のお話が
いくつか組み合わさって進んでいきます。
パンフレットを見ると「羅生門」「河童」「開化の殺人」「偸盗」「開化の良人」「地獄変」「藪の中」の
7つの話からできているみたいです。
私が見た感じだと「河童」と「開化の良人」「開化の殺人」を柱に他の話が絡み合うといった感じでしょうか。
話の要約についてはakiraさんの


>話の内容は、仲村トオル演ずる人間界にいる医師であり小説家でもある北畠義一郎を、水底の異世界にいる
浅丘ルリ子が演ずる河童(バッグ)が自分の不思議な力で、芥川龍之介の短編6作「羅生門」「河童」
>「偸盗」「開化の良人」「地獄変」「藪の中」の物語に入り込み演じていく話でした。


というこの要約がぴったりだと思いますので、私の方は割愛させていただきます(ズル爆)
原作を読めばそれはそれで見方も変わるとは思いますが、正直難しいっす(苦笑)
私は「羅生門」だけは原作を読んだことがありますが、正直私の頭ではよくわかりませんでした(爆)
興味のある方は、このお芝居のパンフレット(確か1000円だった)を買えば、
これら短編集の要約が出てるので、それを読んで、なお興味があったら原作を読めばいいと思います。



話全体の感想はというと、なんというか幻想的な感じのお話でした。
まあ河童が出てくるような話なんだから、当然「非現実的」ではあるんですけど。
セットとか、照明とか、途中で何度も出てくる歌とか、そういったモノが
話の流れと合わさってそういう幻想的な世界を作り上げてる感じがしました。
話の終わり方も「えっ、ここで終わり??」というような、なんとも不思議な感じの終わり方でした。


あと、思っていたよりもおもしろい!
いろんなお話が組み合わさっていて、割とテンポ良く進んで行くからかもしれません
(もっともそういう展開を嫌うヒトもいるでしょうが)。
役者さんも浅丘ルリ子さんをはじめとした実力派の役者さんが揃っていて、
ちょっとした演技が・・・なんかすごいなあと。
「どこがどういう風にすごいのか」と問われると、そういう演劇の教養はないのでなんにも言えませんが(苦笑)、
そんな素人の私でもその役者さんたちが出す「空気」ですごいなあと思ったわけで。
強いてあげれば、その役者さんたちの「声」でしょうか。
娘。のミュージカルとは違って肉声であそこまでの演技ができるというのは、普段そういうお芝居を
見たことがない私にとっては、とても新鮮でした。
当然途中で全員で歌うトコも肉声だったしね。



○圭ちゃん


さて、肝心の我らが圭ちゃんはと言うと。
もっとちょい役かなあと思っていたら(失礼爆)、割と出ていました。
「河童・ペップ」「阿濃」「巫女のお供」「看護人」という計4役でしたが、
個人的には愛の種さんがアゲてくださっている「知覚障害の妊婦(=阿濃)」の役がよかったです。
どんな感じの役かというと・・・「ケメ子キャラを大人にして、さらにかわいらしくした感じ」と
いったところでしょうか(意味不明)
要するに無邪気な感じの妊婦なわけですが。


舞台脇でね、座りながら自分のおなか(妊婦ということで、おなかにボールみたいなものを入れてます)を
さするシーンがあるんですよ。
舞台中央では他の演技が進んでいるので、当然舞台脇の圭ちゃんには台詞がないわけですが。
なんかね、そのおなかをさすっているトコが無邪気で、でもすごく愛おしい目をしていて・・・。
お!やるじゃん!!って思いましたよ。


その後、子供を産んで、自分の子供を抱きながら歌うシーンがあるわけですが。
そのシーンはさすが圭ちゃんといった感じです。
新人でもソロで歌う部分があるということは、やはり圭ちゃんの歌の実力は認められていると
いうことなんだなあと、改めて思いました。
ただ・・・個人的にはもうちょっと聞きたかったなあと(ムリなのは承知だけど)。



○客層


YシャツにGパンとかなりラフな格好で来てしまった私は、多分・・・というか絶対浮いていたでしょう(笑)
そんな感じで、客層はちょっと歳のいった淑女が大多数です。
なにしろサンドイッチが1箱600円という世界ですからね(爆)。
本当に浅丘ルリ子主演の舞台を見に来ているというお方ばかりだと思います。
そんな方達に、圭ちゃんはどのように映ったのか気になるトコです。


ちなみに、私はそんな浮いた状態の中で必死に圭ちゃんの表情をとらえようと、
オペラグラスを圭ちゃんだけに向けていたら、隣で見ていたおばさま方がひそひそと
「あの子(圭ちゃんの方を指し)を見ているのかなあ」と言っておりました(涙)。
でも、その後に「あの子、歌うまいね」と小声で言っていたので満足でした♪



○余談


お芝居が終わってロビーに出たら、なぜかたくさんのカメラが集まっておりました。
なんだろう?と思っていましたが、次の日のワイドショーで「羅生門」のことがやっていたので、
きっと公演が終わった後に記者会見みたいなのがあったんですね。
(ちなみに私が見に行ったのはakiraさんと同じ7日だったりします)



このお芝居、最初は「1回見られればいいかなあ」と思っていましたが、割とおもしろいので、
圭ちゃんの成長を見るためにも、もう1回くらい見に行こうかなあと思っております。